兵庫県小野市のニュータウン開発地の入り口付近に建つ診療所併用住宅です。故郷に戻っての開業にあたり、地域に親しんで頂ける診療所として計画。暮らしと仕事場の併用に当たっては家族の生活と患者の動線への配慮、診療に集中出来る環境をいかにしてつくるか、また、地域に親しんで頂く為の外観も先生としっかり打合せを重ね、左官塗りの帯をファサードとしし、親しみある診療所になりました。住居側は、高さを確保できる勾配天井とし、しっかりと組み上げた木の小屋組架構が見えるようにしています。棟にはその象徴として大きな棟木丸太を置き、どの部屋からもその存在感を確認できるようにしました。最近流行している軽やかな家の感覚からいくといささか「？」と思われるかもしれませんが、このような精神的よりどころ（大黒柱のような象徴）をもつ家は、日頃の何気ない生活にどこかゆったりとした感覚や生活のリズムを整えてくれる役割があるような気がしております。生活や仕事の精神的な疲れを癒し、更に励ましてくれる住まいになれば、そんなことを密かに願っております。
- 構造 鉄骨2階建て
- 敷地面積 208.54㎡(63.09坪）
- 家族構成 5人家族（夫婦+子供3人）
- 建築面積 -
- 所在地 兵庫県小野市
- 延床面積 233.12㎡(70.52坪）診療所含む
- 竣工年月 2002/2/1
- 工事対象面積 -
施工中
石畳のアプローチを自力建設しよう
患者の通る診療所のアプローチを院長自ら丹波石を並べて仕上げました。
丹波石のピンコロ石を石切場まで赴き、袋詰めして持ち込み。
現場で、まず、赤石と青石を分別して、赤石をメインに使用。左官職人の井上さんのご指導のもと、院長、私、設計仲間、たまたま来られた医療関係の知人にも参加いただき、初めての石並べを楽しみながら完成していただきました。素人参加とは思えない美しい仕上がりとなりました。
