お客様とは、当初、中古住宅を購入後の、床の傾斜、雨漏れ、サッシが閉まらない等の日常生活に支障をきたす劣化箇所の修繕と耐震補強を行うためのご依頼でお会いし、耐震診断、耐震改修計画を進める中、これまでの生活で膨らんできたリフォームへの想いが大きくなり、結果、修繕と補強に加えて一階の全面リフォームを行う計画となりました。ご家族が参加型の家づくりにとても興味をお持ちでしたので、膨らむ予算を抑える手段として、室内の左官や塗装、ウッドデッキ等、ご家族皆さんで自力建設により完成させ、特注キッチンを入れつつもできるところは自ら手を入れる、そんなメリハリの効いた予算配分で、デザインしつつコストに無駄の無い家づくりができたのではないかと思います。自ら作り手として参加された経験を活かして、これからもライフスタイルに合わせて少しづつ変化して行かれる住まいになることを楽しみにしています。
- 構造 木造
- 敷地面積 192.03㎡
- 家族構成 4人
- 建築面積 56.82㎡
- 所在地 兵庫県神戸市
- 延床面積 88.29㎡
- 竣工年月 2014年4月
- 工事対象面積 -
施工中
参加型家づくり
1．お客様とガラス作家のアトリエに伺い、図面で使用したい内容を説明し、色ガラスの作り方やどういうものが可能かを教えていただく。その後アトリエ内の数あるガラスの作品の中から明かり取りに使用したい箇所の厚みのあるガラス作品を何点か探す。
2．天井を天然健康内装仕上げ材のチャフウォールを刷毛とローラーで塗って頂きました。写真は息子さん。
ローラー塗りは施工が早く簡単で、達成感が早く感じられます。
住まわれる方自らが家の施工に携わることで、家というものがより身近に感じられるようになると思います。
天井塗装を塗り終え、皆さんと記念撮影。
まずはお疲れ様でした。いい感じに仕上がりました。
余談ですが、現場作業の合間に奥さん手料理のビーフストロガノフをごちそうになったのは今も忘れられません。
3．さあいよいよメインイベントの左官作業です。
鏝で塗る作業は皆さん初めてで、最初は恐る恐る、最初はうまくできないところは多少こちらで手直しさせていただくので安心して塗っていただけます。
少しなれるともう皆さん会話も減り、夢中になって鏝塗りを楽しまれます。私も含め全員素人なので、仕上がりは鏝ムラ仕上げ、段取りは経験をしている私が２度塗り目のタイミングと皆さんの作業の速度を見極めながら無理のないよう指示させていただきます。奥さんもいい感じの鏝ムラ感になってきました。
左官作業って、童心にかえるというか、子供の頃の砂遊びや、泥団子つくりのような無心でただただ形作る楽しさに似た感覚の作業のような気がします。
4．ご家族で無垢の杉板の保護のために床に自然オイル塗装をしていただきました。
ご家族（複数人）で塗る場合、順序を間違えると塗り立てのところを歩かないといけなくなるので、最後に皆さんが外に出られような段取りで塗り始めの場所を決めます。
学校から戻られた息子さんも急遽参加。
ウッドデッキの土台も腐食を抑えるために保護塗装を施します。
ウッドデッキはご主人自ら材料発注し、息子さんと一緒に完成！
素人とは思えない段取りでミスなく完成されました。
お二人ともものづくりがとてもお好きなようです。
関連実績
