この建物は大学の先生のお誘いで、建築家の指名コンペに参加し、選んでいただいた住宅です。
お客様は、初老のご夫妻で、仕事一筋で働いてこられたご主人が、奥様へのねぎらいの意味を込めて
奥様の華道教室が出来る家造りをご希望でした。
また、お二人での生活ということもあり、あまり日常の生活空間は広くなくていいいとのこと。
その代わりに、来客時には人を広い玄関で迎え、もてなしたいとのことでした。
今回のデザインコンセプトは和の空間で有りながら、あまり様式とらわれず、その空気感を表現するように考えてみました。
建物形状はシンプルな長方形でありながら、内部空間は、大黒柱と吹抜を持つダイナミックな空間構成になっております。
当時はシックハウスがまだ叫ばれていない時代でしたが、材料は自然素材を主体として造られております。
また、環境的には各部屋完全に密閉されないよう、木組みの隙間など利用した通気方法をとり、使わない部屋も含め、
家全体を絶えず空気が動き流れていくように配慮しました。
そのほかにも、各部屋からの眺望、来客用のアプローチ、どこからも見える棟木丸太、人をむかえるためのニッチ等
もうけております。
- 構造 木造2階建て
- 敷地面積 415.02㎡
- 家族構成 2人
- 建築面積 129.06㎡
- 所在地 大阪符箕面市
- 延床面積 177.34㎡
- 竣工年月 2000年12月
- 工事対象面積 -